2017年5月3日水曜日

基本モデリング演習1 通り芯

目的

通り芯とレベルを作成して、各階の平面図ビューを作成します。
まずは通芯から

演習

1「建築テンプレート」でプロジェクトを開始


  1. Revitを起動。
  2. スタート画面の「建築テンプレート」をクリック。
  3. プロジェクトブラウザで、[ビュー]-[平面図]-[レベル1]のビューが開いていることを確認。

2. プロジェクト基準点の表示

プロジェクト基準点を確認します。



  1. 表示タブ→グラフィックスパネル→表示/グラフィックス
  2. 「外構」の左の+をクリックして展開、「プロジェクト基準点」に✔。
画面上にプロジェクト基準点が表示されます。ここを原点として通り芯を作成します。

3. 通り芯の作成





  1. [建築]タブ-[基準面]パネル-[通り芯]
  2. タイプセレクタで「通芯:通芯記号6.5mm」が選択されていることを確認する。
  3. プロジェクト基準点をクリックし、そのまま上に移動してクリックし通り芯を作成します。このとき[SHIFT]キーを押しておくと、直行モードとなります。
  4. 作成した通り芯を選択し、さらに符号をクリックすると編集ボックスが表示されるので、「X1」と入力しENTER
  5. 再度作成した通り芯を選択し、下側の○をドラッグして、やや下方に通り芯を伸ばす。

4. 通り芯をオフセットして作成

作成したX1をオフセットして通り芯を作成します。




  1. [建築]-[基準面]-[通り芯]
  2. [修正|配置 通芯]-[描画]-[選択()]を選択。
  3. オプションバーの[オフセット]に「7300」と入力し、通り芯X1をマウスオーバーする。
  4. 右側に破線が表示されたらクリック。
  5. 同様に「2650, 5900, 6300, 6500,6500,6500,6500,6500,8200」の間隔で通り芯をX11まで作成する。

【解説:画面操作】

画面操作の基本はマウスホイールです。

  • ホイールの回転=ズーム
  • ホイールの押下=画面移動
  • ホイールのダブルクリック=全画面表示

です。

5. 通り芯の作成~寸法であとから調整

今度は「適当に」通り芯を作成し、あとから寸法を使って間隔を修正してみましょう。
まずはY1からY11までの寸法を作成します。




  1. 建築タブ→基準面パネル→通芯
  2. 修正|配置 通芯パネル→「/(線分)」
  3. プロジェクト基点をクリックし、右へSHEFTキーを押しながら移動してX11の右側でクリック。
  4. 修正|配置 通芯パネル→「/(選択)」
  5. オプションバーのオフセットに5000
  6. Y1をマウスオーバーして上方に破線が常時されたらクリック
  7. これを繰り返し、Y11まで作成

作成したY通芯に寸法を作成します。

  1. [注釈]パネル-[寸法]パネル-[平行寸法]
  2. Y1から順番にすべてのY通り芯を選択、その後何もないところをクリックして寸法の位置を確定。
  3. [選択]パネル-[修正]で、Y2~Y11の通り芯を選択。このとき何もないところをクリックし、左にドラッグすると交差選択(表示される破線の矩形に交差している要素をすべて選択)を使うを便利。
  4. オプションバーの[寸法をオンにする]をクリック。
  5. Y1-Y2間の寸法が青になるので、数字をクリックし、7300と入力。
  6. 選択していたY2~Y11が動いて、Y1-Y2間が7300になることを確認。
  7. 同様にY3~Y11を選択し、オプションバーの[寸法をオンにする]をクリック。
  8. 青くなった寸法を「3270」とする。
  9. この手順を繰り返して、Y3空の間隔が「6300, 4350,1950, 6300, 6300, 6300, 3250, 7300」となるようにする。
  10. 選択パネル>修正

【解説:寸法の拘束力】

Revitの寸法はAutoCADの寸法と異なり点と点の寸法ではなく、要素と要素の間隔の寸法です。Revitの寸法は常に「相手」との関係を保持しているので、寸法値を用いた修正が可能になります。この寸法の特性により、AutoCADのような「補助線を引く」という作業はほとんど必要ありません。

6. 通芯だって3D

通芯も3Dです。これを確認するために、二つの平面ビューを表示して、出来上がった通り芯の長さを調整します。




  1. プロジェクトブラウザでビュー>平面図>レベル2をダブルクリックして表示。
  2. レベル1と同じ通り芯があることを確認する。
  3. 表示タブ>ウィンドゥパネル>タイル
  4. それぞれの画面を右クリックし[全体表示]
  5. レベル2のビューでX1の通り芯を選択し、レベル1のビューでX1が選択されていることを確認。
  6. 通芯符号の側に表示された○をドラッグして、十分に広げる。○が選びにくい場合は、マウスを○に重ねて(クリックしない)[TAB]キーを連打して、ステータスバー左下に「モデル終点をドラッグしてグリッドを変更」と表示されたらクリック、ドラッグして通り芯の範囲を調整。すべての通り芯が移動することを確認。
  7. 同様にY軸も両端を調整。

【解説:通り芯も立体】

通り芯は面として存在しています。いずれかのビューで行った通り芯への編集は、すべてのビューにおいて編集内容が反映されます。これをよく「リンク」と表現する人がいますが、もともと同じものを編集しているのでこれはリンクではありません。それぞれの通り芯はプロジェクトに一つしか存在しないのです。

7. 通り符号の位置の修正

通り芯の符号の位置は通り芯の始点・終点いずれにもつけることができます。




  1. レベル1で通り芯X1を選択
  2. 通り符号が表示されていないほうに表示された□をっクリックすると符号が表示される。

この方法では現在のビューだけで、通り芯符号の表示状態を変更します。レベル2のX1は相変わらず上にだけ符号が表示されています。

また、通り芯符号の表示位置は通り芯のタイププロパティを修正することでもできます。

  1. レベル1のビューで通り芯Y1を選択
  2. タイプセレクタで[タイプを編集]
  3. [平面図ビュー記号端点1]を✔し、[平面図ビュー記号端点2]のチェックをはずしOK
  4. 全ての通り芯符号が始点側につきました。

【解説:タイプとインスタンス】

全ての通り芯のタイプは「通芯記号 6.5 mm」でした。よってこの定義(タイププロパティ)を変更したため、同じタイプの通り芯はすべて符号の位置が変わってしまいました。Revitのほとんどの要素には、大元の属性を定義する「タイプパラメータ」と、配置された個々の要素の属性を定義する「インスタンスパラメータ」があります。例えば、X1の通り芯のインスタンスパラメータが名前X1です。
タイプとインスタンスはRevitをマスターするうえで最も重要な概念です。

プロジェクトの保存(必須ではありません)

プロジェクトを「演習1.rvt」として保存します。
各チュートリアルでは新たに練習用ファイルをダウンロードできるので、期限切れの体験版を使っている場合は、保存せずに次の練習に進んでください。
  1. [R]-[保存]
  2. 適切なフォルダに「演習1.rvt」として保存します。

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